2月28日(金) 日本政府は長生炭鉱の遺骨収容に責任を持て! 「刻む会」が厚労省・外務省に要請

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院内集会で粘り強い取り組みを誓う

午後からは参議院議員会館講堂で、院内集会を行いました。192人収容の会場はほぼ満席になりました。国会議員は、大椿ゆうこ・福島みずほ党首の他、源馬謙太郎衆議院議員(立憲民主党)、高木真理参議院議員(立憲民主党)、石垣のりこ参議院議員(立憲民主党)、川田龍平参議院議員(立憲民主党)、小池晃参議院議員(日本共産党)が参加されました。

集会冒頭、「刻む会」の井上共同代表は、「ご遺骨が海を渡って故郷に帰るまで、私たちと共に闘って欲しい」と会場に呼び掛けました。その上で、「人道調査室につけられた1000万のお金を無駄にするのは許されない。政府が遺骨収容に向け、まず一歩前に出るように、引き続き厚労省・外務省と協議したい」と、今後も粘り強く活動を続ける決意を語りました。

大椿ゆうこは、「人道調査室の予算は寺社等にあるご遺骨の返還のためにしか使えないという主張は、自分たちの仕事の範囲を限定し市民の要請を突っぱねるために行っていると思う」とし、「長生炭鉱の調査に政府がしっかり関わり、日韓共同事業として遺骨収容に取り組むのが最も安全性を担保する道だ」との考えを述べました。また、長生炭鉱犠牲者の中には日本人も含まれ、その日本人の遺族については政府内に担当窓口すらないことから、「人道調査室が、国籍にかかわらず、戦時下危険な労働で亡くなった人の遺骨収容に取り組むよう働きかけたい」と述べました。

福島みずほ党首は、韓国が政府代表を派遣しているのに日本政府が対応していないことを批判した上で、ご遺骨を発見し韓国に戻せるよう、日本政府の関与を取り付けるため頑張りたいと意気込みを述べました。

1月31日の衆議院予算委員会審議で長生炭鉱に関する質問を行った源馬謙太郎衆議院議員(立憲民主党)は、今年1月に党として訪韓した際、前向きな日韓関係を築くために何が必要か尋ねたところ、韓国の国会議員から長生炭鉱の遺骨収容を日韓共同事業でやりたいと言われたことが長生炭鉱を質問で取り上げた理由だと語りました。

また、小池晃参議院議員(日本共産党)は、ご遺骨の返還可能性を探るのが人道調査室の仕事のはずで、長生炭鉱に予算を充てるのは「流用」ではなく「活用」だと指摘しました。その上で、政府が動くためには、大臣の政治決断が必要だとの考えを述べました。

活発な質疑応答

記者会見では、結集した報道陣や市民からの質問が相次ぎました。

Q/ 国に調査をして欲しいという要請から、調査に対する支援をして欲しいという要請に変えたことには理由があるのか?

井上共同代表/ 長生炭鉱で働いていたのは、強制労働で当時の日本政府が連れてきた労働者なので、その遺骨収容に政府が責任を持つべきだという考えは変わらない。ただ、坑口を開けて潜水調査をしても国は動いてくれず、国を責めてばかりいても何も進まないので、自分たちで作業を進めている。

Q/ 日韓基本条約締結60周年に合わせた日韓共同事業にするとは、具体的にどのようなことか?

井上共同代表/ 両国で遺骨収容を行い、返還できないご遺骨は共同で納骨堂を建設して弔うこと、長生炭鉱を公園にして平和の象徴とすること等が考えられる。韓国行政安全部次官補が来て「最善を尽くす」と言った言葉には重みがあると思うので、日本政府にはきちんと受け止めて欲しい。

Q/ 戦時中、石炭増産が迫られる中で発生した事故なのに、政府が関与しないのはおかしいと思っている。菅直人政権下で硫黄島の遺骨収容が進んだはずだが、政府のトップダウンで遺骨収容を勧めることは出来ないのか?

大椿ゆうこ/ 昨年12月22日、厚生労働委員会で、長生炭鉱の犠牲者を戦没者とみなし、戦没者遺骨収集推進法を適用すべきではないかと質問したが、福岡厚生労働大臣は「今次の大戦で死亡した者」という定義に当てはまらないと答弁した。

Q/ 戦没者遺骨の収容に取り組む運動との連携はあるか?

上田事務局長/ 昨年12月から実施している「DNA鑑定・遺骨返還専門家相談会」で、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんの助言を受けている。具志堅さんからは、「遺骨をみんなで探そうとすること自体が行動的慰霊になる」との励ましの言葉ももらっている。

Q/ 日本人労働者の遺骨についての取り組みはどうなっているのか?

井上共同代表/ 地元でずっと伏せられていた事件なので、なかなか遺族が手を挙げられないという困難さがある。日本人労働者の多くは県外出身で社宅暮らしだったため、遺族を探すのは難しい。宇部市に社宅入居者の転居先を教えて欲しいと頼んだこともあったが個人情報保護の観点から難しく、宇部市の広報誌や「刻む会」のホームページで遺族が名乗り出るのを募集することが精一杯だ。マスコミの報道を見て名乗り出てくれる人が増えるのを願っている。

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