【ダイジェスト】3/19(火) 予算委員会で初質問!(少子化・最低賃金)

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低すぎる最賃引き上げ目標を徹底追及!

大椿ゆうこ) 岸田首相は2030年代半ばまでに最低賃金を1500円に引き上げると言っている。この低すぎる目標設定の根拠は何か?

武見厚生労働大臣) 最低賃金引き上げの目標については、昨年を上回る水準での春闘の回答額も踏まえ、より早く達成できるよう、中小企業庁等と連携して生産性向上支援に努めたい。

大椿ゆうこ) 目標設定の根拠に対する答えになっていない。根拠は?

武見厚生労働大臣) (最低賃金の設定基準である)生計費・賃金・企業の支払い能力は、企業や地域経済によって変わる。それらをきちんと勘案しながら最低賃金の在り方を検討していく丁寧さが必要だと考える。それが根拠だ。

大椿ゆうこ) 丁寧さの向いている方向が企業で、労働者の方を向いていない。「まずは労働者が生きていける最低賃金を設定しなくてどうするのか?」と思う。毎年4%ずつ上げれば10年で最低賃金を1500円にすることが出来るが、インフレ率・物価高を考えれば、それは賃上げとは言えないのではないか?

事務方) 今の水準から毎年3.4%ずつ上げれば2035年までに最低賃金は1500円になる。最低賃金は毎年の最低賃金審議会の議論を踏まえて決められるので、それを無視して政府が高い目標を設定することは難しく、2030年代半ばといったと承知している。

大椿ゆうこ) 目標を聞いたとき、「遅すぎるだろ!何のんびりしてるんだ!」と正直思った。2~3年後に1500円に上げると何故言えないのか?

武見厚生労働大臣) 春闘でかなり高い賃上げが達成できそうである。それを中小企業にも波及させ、より良い経済の好循環を作ることが出来れば、各地域における最低賃金の引き上げもより確実になってくると思う。労働者の生計をしっかり考えなければならないのは労働政策として当然だ。2030年代と目標では言っているが、出来るだけ早く最低賃金を引き上げる努力をする必要がある

武見大臣から最低賃金引き上げの「目標より早い達成に努力する」との答弁を引き出しました。大臣の発言はNHKにも取り上げられました。

大椿ゆうこ) 大幅な賃上げと言っているが、それが中小企業、そこで働く非正規労働者にまで波及するという結果は出ているか?実感はあるか?

武見厚生労働大臣) 現在は、「出だしは絶好調」だと思っている。

大椿ゆうこ) 大企業では絶好調だと思うが、私が聞いているのは非正規の問題だ。「今の最低賃金では生きていけない」という声について、大臣はどう考えているか?

武見厚生労働大臣) 最低賃金の設定には極めて重要な意味があると思っている。目標は2030年代と言っているが、出来る限り経済を好循環させて、各地域で最低賃金引き上げをより早く実現することが全体として正しいと考えている。

大椿ゆうこ) 答えていない。「生きていけない」という声にどう応えるのか?

武見厚生労働大臣) 最低賃金は、最低賃金審議会において公労使で丁寧に議論をして決めている。そのうえで国民の生活を最低限どのような形で保障するかについては、生活保護その他の制度で対応することになると思う。今国会には生活困窮者支援法も出している。

大椿ゆうこ) 生活困窮者のことではなく、最低賃金について聞いている。最低賃金が低いことで生活困窮者が生まれているのではないか? 最低賃金審議会に、非正規労働者の当事者を入れるべきだ。

最低賃金全国一律化には後ろ向き

大椿ゆうこ) 最低賃金の地域間格差について、「最低賃金を全国一律に」という意見書が2023年は全国80自治体で採択された。そのことについて、どう考えているか?

武見厚生労働大臣) 全国一律にすれば地方で急激に人件費が上昇することにより、賃金の支払い原資の確保が難しい中小企業が出てくるので、慎重に検討する必要がある。一方で地域間格差の縮小は重要だと考えており、最低賃金引き上げの環境整備に取り組まなければならないと考えている。

大椿ゆうこ) 最低賃金の地域間格差が地方からの人口流出や過疎化の原因になっていると、大臣は考えないのか?

武見厚生労働大臣) 地方における過疎化の背景には様々な要因が考えられる。

大椿ゆうこ) 外国人技能実習制度に代わる育成就労制度の新設に関しても、労働者が賃金の高い都市部に行ってしまうとの懸念がある。それも、最低賃金を全国一律にすれば解決すると思わないか?

武見厚生労働大臣) 全国一律にすれば地方で急激に人件費が上昇することにより、賃金の支払い原資の確保が難しい中小企業が出てくるので、慎重に検討する必要がある(※前の答弁の繰り返し)。

大椿ゆうこ) 大臣は常に使用者側に向いている。春闘の話が出たが、賃上げをどうやって非正規労働者に波及させようと考えているのか?

武見厚生労働大臣) 賃上げを非正規や労働組合非加盟の労働者に波及させることが極めて重要だと考えている。

大椿ゆうこ) どうやって波及させていくのか?

武見厚生労働大臣) そのために地方版政労使会議を開催し、賃上げに向けた機運醸成を図っているところである。非正規労働者の賃上げには、キャリアアップ助成金や同一労働同一賃金の徹底で環境整備を進めている。正規転換を希望する非正規労働者への支援もしっかりやっていく。

武見厚生労働大臣、「非正規春闘」を認知

大椿ゆうこ) 大臣は非正規春闘について知っているか?どのようなものか?

武見厚生労働大臣) 非正規労働者が集まって街頭でも活動していることは知っている。

大椿ゆうこ) なぜ彼らはそのような行動に出たと思うか?

武見厚生労働大臣) 日本の労働組合は企業別労働組合が中心だが、そうした労働組合に組み込まれていない労働者が新たに組織化しているのだと推測をした。

大椿ゆうこ) 組み込まれてこなかったのではなく排除されたのが実態だ。厚生労働大臣・政府の皆さんには、労働者の4割を占める非正規労働者の声をどう受け止めるのかが問われている最低賃金全国一律1500円をすぐさま実現するために共に努力していきたい

最賃引き上げ・全国一律化には積極さを欠く武見大臣ですが、非正規春闘については正しい認識をお持ちでした。
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