2月6日(火) 「沖縄激戦地土砂の埋立使用阻止 2・6緊急防衛省交渉」

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今回は、南部土砂採取の人道上の問題に加え、土木技術的な観点からも難があることが指摘されました。まず、沖縄島南部の琉球石灰岩は白石です。北部の古生層石灰岩(黒石)に比べ、吸水率が大きく、圧縮強さが弱いことが特徴です。

沖縄県建設技術センターの「試験年報2020」によれば、沖縄島南部の琉球石灰岩の平均圧縮強さは4,075N/㎠。 北部の古生層石灰岩(黒石)より、はるかに弱いことが判ります。 これまで辺野古新基地建設の工事は全て黒石を用いており、白石が使われたことはありません。沖縄防衛局自ら、辺野古側工事の護岸造成材については、「黒石岩ズリ」と指定してきました。

軍事基地建設で使用する材料は、地盤沈下や液状化を起こさない十分な強度が求められるはずです。もし、南部から採取する白石岩ズリを護岸造成や埋め立てに用いるならば、それが基地建設に用いることが出来るか試験すべきです。しかしながら、防衛省は「埋立てに用いる材料として必要な規格等に適合しているか確認を行うものと承知」していると主張するのみで、白石岩ズリの強度不足そのものの問題に明確な回答を示しませんでした。

また、沖縄防衛局は、設計変更承認を申請した際、埋め立て土砂の採取候補地と調達可能量を示しただけで、具体的な採取地・採取量を特定していません。 しかし、公有水面埋立法施行規則第3条は、「埋立てに用いる土砂等の採取場所及び採取量を記載した図書」を添付することと定めています。那覇空港第2滑走路増設埋立事業や岩国基地拡張埋立事業の承認申請願書では、公共残土について、採取場所・採取量・搬入経路等が具体的に図示されていました。

防衛省は承認申請が「関係法令に基づき適切」と言い張りましたが、候補地や調達可能量を示すだけで必要事項が満たされることの根拠は示しませんでした。

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