2/6、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さん、及び沖縄県内外から来られた沖縄戦戦没者遺族の方と防衛省との緊急交渉に参加しました。
用意した椅子に座りきれないくらい、たくさんの市民の方々が交渉に参加し、防衛省の不誠実な回答に抗議の声を上げました。
交渉のテーマは、沖縄戦の激戦地とされ、今も多数の戦没者遺骨が眠る沖縄島南部を、防衛省が辺野古新基地建設の埋め立て材の採取地にしようとしている「遺骨土砂問題」についてです。一度戦争で命を奪われた方のご遺骨を、新たな軍事基地の建設のために海に投げ捨てることは、「戦没者を二度殺す」ことだと、沖縄県内外で抗議が広がり、200以上の自治体で沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋立てに使用しないよう求める意見書が採択されています。
交渉の最初に具志堅隆松さんが、沖縄島南部を埋め立て材採取候補地から外して欲しいという66,164人の署名を防衛省担当者に手渡しました。
防衛省からの回答は、「御遺骨の問題は真摯に受け止める必要があると認識しており、こうしたことも踏まえながら、事業を進めてまいります」というもの。具志堅さんは、「遺骨の問題が重要だというのなら、南部の土砂は使わないということだと受け取って良いのか」と質しました。
防衛省は遺骨土砂質問の判明当初から、「土砂採取地は工事の実施段階で決まるため、現時点では確定していない」と言い逃れを続けています。「未確定なら、南部を候補地から外せ」と、具志堅さんをはじめたくさんの市民・議員が求めていますが、今日の交渉でも「南部から土砂を採らない」と言おうとはしませんでした。ご遺族は防衛省担当者に、「自分の肉親の遺骨を海に棄てられたらどう思うか」と迫りましたが、担当者は「個人的な見解は答えられない」と回答を拒否。ご遺族の一人は、「人間としての普遍的な考えのはずだ」と声を上げました。
具志堅さんやご遺族が強調したのは、「この問題は日本国内だけの問題ではない」ということです。南部にある遺骨には、沖縄住民・日本兵のみならず、朝鮮半島・台湾出身者や米兵のものも含まれています。「これは個人的な問題ではない、防衛省としてこの問題が国際問題であることを認識しているのか」とも問い糾しましたが、防衛省は、日本人以外の遺骨が南部にあることを認知しているかどうかさえ明言しませんでした。