12月12日(木) 硫黄島戦没者遺骨引渡式

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12月12日(木)、千鳥ケ淵戦没者墓苑で開かれた硫黄島戦没者遺骨引渡式に参列しました。

今年11月26日から派遣されていた、一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会の硫黄島戦没者遺骨収集団が帰還されたことに際して開かれたもので、今回は33柱の戦没者遺骨が厚生労働省に引き渡されました。

式典には、硫黄島戦没者のご遺族、遺骨収集団の団員の他、吉田真次・厚生労働大臣政務官、英利アルフィヤ・外務大臣政務官、本田太郎・防衛副大臣、各党の国会議員、及び厚生労働省の職員等が参列しました。ご遺骨は一つ一つ骨箱に納められ、参列者一同が黙禱と菊花を捧げた後、厚労省の担当者が墓苑へと運びました。引渡式の後、遺骨収集団の解団式が行われました。

2016年に超党派の議員立法で成立した戦没者遺骨収集推進法は、戦没者遺骨収容に係る国の責務を定めています。政府は戦没者遺骨収容の推進のための集中実施期間を定め、基本計画を策定・実施し、必要な財政上の措置を講じることとされています。当初は2016年度から2024年度までが集中実施期間とされていましたが、2023年の第211回通常国会で、集中実施期間を2029年度まで5年か年長する改正案が成立しました。

遺骨収容やDNA鑑定はまだまだ道半ばです。アジア各地から動員された兵員・労働者のご遺骨をお返しするための外交上の取り組みも十分ではありません。大椿ゆうこがこの間取り組んでいる長生炭鉱の犠牲者のように、戦争に関係する労働者として日本に連れて来られ亡くなった方は戦没者とはされず、国の責任で行う遺骨収容やDNA鑑定の対象から外されています。

戦争が生み出す犠牲は取り返しがつかないこと、だからこそ再び戦争をしてはいけないのだということを嚙み締める一日でした。

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