【報告・解説】4/18(木) 厚生労働委員会で質問!(セキュリティクリアランス)

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労働者の権利保障が担保されない!

大椿ゆうこ/ 司法の中でさえ、労働組合の正当な活動が威力業務妨害・強要・恐喝等と言われる場合があるが、「重要経済基盤毀損活動」の拡大解釈が行われてはならない。身辺調査を受ける労働者からすれば、内閣総理大臣がどんな情報を集めているのか、集めた情報に誤りがないのか、調査は適正に行われたのか、不安を感じるのは当然だと思うが、調査対象の労働者が内閣総理大臣に対し、集めた情報の開示を求めることは可能なのか?
政府参考人[内閣官房]/ 情報源との関係、及び今後の適性評価の実施に支障を生じ得る可能性がある都合から、開示は考えていない
大椿ゆうこ/ 適性評価に瑕疵がなかったかを第三者が審査する仕組みは検討しているか? 労働者が評価が適正に行われなかったと感じた場合、行政不服審査法に基づく審査請求を行うことは可能か?
政府参考人[内閣官房]/ 適性評価はあくまで情報を漏らす恐れの有無を評価するものであり、その法的効果は重要経済安保情報を取り扱うことが出来るかどうかにとどまるため、処分その他の公権力の行使には該当せず、行政不服審査法の対象とはならない。他方、評価結果は対象者に配置転換等の事実上の影響を与えることが否定できないため、法案の14条で苦情申出の手続を規定している。
大椿ゆうこ/ 苦情の申立によって労働者の権利が守れるのかどうか、まだ十分な議論が尽くされていないという思う。権利保障を運用に丸投げしている印象を持つが、そのことに関する大臣の受け止めは?
武見厚生労働大臣/ 一般論として、労使間で紛争が起きた場合は、最終的には司法の立場で個別事案ごとに判断されることになると思う。解雇については、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は無効である(労働契約法16条)。配置転換については、使用者が広い裁量を持つものの、業務上の必要性がない場合や不当な動機・目的による場合などは権力濫用として無効となる。
大椿ゆうこ/ 労働者が不利益取扱いを受けるきっかけとなっているのは政府による身辺調査であるにもかかわらず、その結果の不利益については、「司法の場で自分たちで解決しろ」と丸投げしている点が非常に問題だと思う。その点について、大臣の考えをもう一度問う。
武見厚生労働大臣/ 法律そのものに関わる質問について、所轄でない私が答えるのは非常に難しい。一般論としては、先ほど言った通り。
大椿ゆうこ/ 武見大臣にこの質問をするのは、適性評価の対象者は労働者であり、結局は厚生労働省・大臣が対処する案件になるからである。法案16条2項は、評価対象者が適性評価に同意しなかったこと、もしくは取得できなかった旨の通知内容を、事業者が重要経済安保情報の保護以外の目的のために利用することを禁止している。この部分が、適性評価を理由にして配置転換・解雇等の不利益取扱いを禁じる規定だというのが政府の答弁だが、逆に言えば、重要経済安保情報の保護が目的だと言えば、事業者が労働者の望まぬ配置転換や解雇をすることが可能になるのではないか?
政府参考人[内閣官房]/ 重要経済安保情報の取扱いを伴う業務に就かせないこと等は、適性評価本来の目的でやむを得ない点もあるが、それを超えて評価結果等の情報を通常の人事異動や人事考課に用いることは禁止されていると考えている。
大椿ゆうこ/ 重要経済安保情報の保護が目的だと言えば、どんな取扱いもできるということはないか?
政府参考人[内閣官房]/ 重要経済安保情報の保護を理由として使っていたとしても、実際にそれが保護以外の目的であった場合には、それが禁止される。
労働者が事業主に対して民事訴訟を提起する場合、「重要経済安保情報の保護」以外の目的で不利益取り扱いが行われたと立証することは困難だと思われます。司法解決に丸投げするのでは、労働者の救済は担保し得ません。
大椿ゆうこ/ 拡大解釈の可能性が十分に残されており、重要経済安保情報の保護とさえ言えば、労働者の本意ではない配置転換や解雇が可能になってしまうのではないかと感じている。昨日の本会議の代表質問で、立憲・社民会派の杉尾議員が代表質問にて、第二次安倍政権時代について、国会での議論を軽視し、何でも閣議決定で決めたり、政省令・運用基準・細則等に丸投げをする行政独裁とも言える手法であったと振り返り、本法案もそうした流れの中にあると厳しく指摘した。本法案には労働者の権利・人権に関わる内容が含まれるにもかかわらず、丁寧な議論が十分になされないまま、運用に丸投げしているものが余りにも多いと感じるが、本法案により労働者の権利侵害が起きた場合は、厚生労働省の対応が求められると思う。その点に関して、参考人・大臣の意見は?
政府参考人[内閣官房]/ 特定安保情報(※「重要経済安保情報」の言い間違え?)を事業者に提供するということが法案の柱の一つになっている。その中で労働者に不合理な不利益があってはならず、様々な形で、運用の中でしっかりと担保していきたい
大椿ゆうこ/ 私も労働紛争を経験した立場であり、紛争・裁判闘争を闘うことは簡単でないと知っている。紛争になる前に、きちんと労働者の権利・人権が守られるものでなければならないと考えている。今回、労働者の身辺調査を行う内閣総理大臣や行政機関の長は適性評価の対象には入っていない。身辺調査を行ったり、密告を奨励するような社会を私は望んでいないため、彼らも調査せよと言いたいのではない。しかし、「裏金問題等、民主主義の根幹を覆すような不祥事を乱発している方々が、労働者に対しては偉そうに身辺調査ですか」というのが私の正直な気持ちである。是非、この法案を今出されている政府には、襟を正して頂きたい。
質問の様子はこちらの動画からご覧いただけます。

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